2026-07-17
虫歯になりやすい食べ物、なりにくい食べ方

虫歯になりやすい食べ物となりにくい食べ方|矯正治療中の注意点も解説

「甘いものを食べると虫歯になる」と聞いたことがある方は多いでしょう。
しかし、虫歯のリスクは、単純に甘いものを食べたかどうかだけで決まるわけではありません。
同じ量のお菓子を食べる場合でも、短時間でまとめて食べるのと、仕事や勉強をしながら少しずつ長時間食べ続けるのとでは、お口の中への影響が異なります。虫歯予防では、食べ物の種類だけでなく、食べる時間や回数、食後のケアまで意識することが大切です。
特に矯正治療中は、ワイヤーやブラケットの周りに食べ物が残りやすくなります。マウスピース矯正でも、歯に糖分が残ったまま装置を装着すると、虫歯のリスクが高まる可能性があります。
今回は、虫歯になりやすい食べ物の特徴や、虫歯になりにくい食べ方、矯正治療中に注意したい食習慣について、わかりやすく解説します。
虫歯ができる仕組み
虫歯は、お口の中にいる細菌が、食べ物や飲み物に含まれる糖質を利用して酸をつくり、その酸によって歯が溶かされる病気です。
食事をすると、お口の中は酸性に傾き、歯の表面からカルシウムやリンなどの成分が溶け出します。この状態を「脱灰」といいます。
その後、唾液の働きによって酸が中和され、溶け出した成分が歯に戻る「再石灰化」が行われます。
お口の中では、脱灰と再石灰化が繰り返されています。
しかし、糖分を含む食べ物や飲み物を頻繁に口にすると、再石灰化する時間を十分に確保できません。脱灰が再石灰化を上回る状態が続くことで、虫歯が発生しやすくなります。
虫歯になりやすい食べ物の特徴

虫歯になりやすさには、糖分の量だけでなく、お口の中に残る時間や食べ方も関係しています。
1.砂糖を多く含む食べ物
虫歯菌は、食べ物に含まれる糖質を利用して酸をつくります。
特に注意したいのは、次のような食品です。
・キャンディー
・キャラメル
・チョコレート
・グミ
・クッキー
・ケーキ
・菓子パン
・砂糖入りのガム
甘いものを一度食べただけで、すぐに虫歯になるわけではありません。
ただし、食べる頻度が多い場合や、食後に汚れが長時間残っている場合は、虫歯のリスクが高まります。
2.歯にくっつきやすい食べ物
キャラメルやソフトキャンディー、グミなどの粘着性が高い食品は、歯の溝や歯と歯の間に残りやすい傾向があります。
ドライフルーツや菓子パンなども、食べたあとに細かくなって歯へ付着することがあります。
お口の中に長く残る食品は、虫歯菌が糖を利用できる時間も長くなりやすいため注意が必要です。
矯正治療中は、これらの食べ物がブラケットやワイヤーの周囲に付着し、歯みがきだけでは取り除きにくくなる場合があります。
3.口の中に長時間入れておく食べ物
飴や砂糖入りのガム、タブレットなどを長時間口に入れていると、お口の中に糖分が供給され続けます。
のど飴も砂糖が入っているものを頻繁になめていると、虫歯のリスクになる場合があります。
乾燥が気になる場合は、水分補給を行ったり、必要に応じてシュガーレス製品を選んだりしましょう。
4.砂糖を含む飲み物
虫歯予防では、食べ物だけでなく飲み物にも注意が必要です。
・清涼飲料水
・スポーツドリンク
・砂糖入りのコーヒーや紅茶
・乳酸菌飲料
・エナジードリンク
・加糖されたジュース
このような飲み物を少しずつ長時間飲み続けると、お口の中が酸性になる時間が長くなります。
スポーツドリンクは体調や運動時の水分補給として必要になることもありますが、日常的な水分補給として常に飲み続けるのは注意が必要です。
普段の水分補給は、水や、糖分を含まないお茶を基本にするとよいでしょう。
5.酸性の強い飲食物
炭酸飲料や柑橘類、酢を多く含む食品などは、酸によって歯の表面へ影響を与えることがあります。
これは細菌が原因となる虫歯とは異なり、酸によって歯が直接溶ける「酸蝕症」につながる可能性があります。
酸性の飲み物を長時間かけて飲む、口の中へためるように飲むといった習慣は避けましょう。
ご飯やパンも虫歯の原因になる?
甘いお菓子だけでなく、ご飯やパン、麺類、いも類などにも糖質が含まれています。
そのため、「砂糖を含むお菓子を食べなければ絶対に虫歯にならない」とは限りません。
特にパンやクラッカーなどは、細かくなって奥歯の溝や歯の間、矯正装置の周囲に残ることがあります。
ただし、ご飯やパンを必要以上に避ける必要はありません。
大切なのは、食事の時間を区切り、食後にお口の中を清潔にすることです。
虫歯になりにくい食べ方

食事と間食の時間を決める
虫歯予防では、食べた量だけでなく「食べる回数」が重要です。
何かを食べるたびに、お口の中は酸性へ傾きます。
間食の回数が多いと、唾液によって再石灰化する時間が短くなり、歯が溶けやすい状態が長く続きます。
お菓子を食べる場合は、仕事や勉強をしながらだらだら食べるのではなく、時間を決めてまとめて食べましょう。
日本歯科医師会も、間食の回数が多いことや、だらだら食べる習慣は虫歯の増加につながるため、おやつの時間と場所を決めることを勧めています。
甘いものは食事と一緒に楽しむ
甘いものを食べる場合は、単独で何度も間食するより、食後のデザートとしてまとめて食べるほうが、お口の中が酸性になる回数を抑えやすくなります。
食べたあとは歯を磨くか、水で口をすすぎましょう。
「少量だから問題ない」と考えて、一日中飴や甘い飲み物を口にする習慣は避けることが大切です。
飲み物は水や無糖のお茶を基本にする
水分補給のたびに砂糖入りの飲み物を選ぶと、歯が糖分や酸に触れる回数が増えます。
普段は水や無糖のお茶を選び、甘い飲み物を飲む場合は時間を決めましょう。
飲んだあとは水を飲むか、口をすすぐこともおすすめです。
よく噛んで食べる
よく噛むことで唾液の分泌が促されます。
唾液には、お口の中を洗い流す作用や、酸を中和する作用、歯の再石灰化を助ける働きがあります。
時間がないからと急いで食べるのではなく、可能な範囲でゆっくり噛むことを意識しましょう。
就寝前の飲食を避ける
睡眠中は唾液の分泌量が少なくなるため、お口の中の自浄作用や酸を中和する働きが低下します。
就寝前に甘いものを食べたり、砂糖入りの飲み物を飲んだりしたまま眠ると、虫歯のリスクが高まります。
夜の歯みがき後は、水以外の飲食を控えましょう。
虫歯になりにくい食べ物とは?
特定の食品を食べれば虫歯を完全に防げるわけではありませんが、次のようなものは比較的お口に残りにくく、間食として選びやすい食品です。
・砂糖を加えていない乳製品
・チーズ
・ナッツ類
・ゆで卵
・砂糖を含まないヨーグルト
・野菜類
・キシリトール配合のシュガーレスガム
ただし、ワイヤー矯正中は硬いナッツをそのまま噛むと、ブラケットが外れたりワイヤーが変形したりする可能性があります。
虫歯になりにくい食品であっても、矯正装置を傷つけない食べ方が必要です。
ワイヤー矯正中に注意したい食べ物
ワイヤー矯正中は、虫歯予防と装置の破損予防の両方を考える必要があります。
次のような食品には注意しましょう。
・キャラメルやガムなど粘着性の高い食品
・硬いキャンディー
・氷
・硬いせんべい
・ナッツ
・フランスパンの硬い部分
・ポップコーン
・大きなままかじるりんごやとうもろこし
硬い食べ物は、小さく切ったり、やわらかく調理したりすることで食べられる場合があります。
前歯で強くかじらず、奥歯でゆっくり噛むことを意識しましょう。
矯正装置の周囲に歯垢や食べ物が残ると、虫歯や歯肉炎、口臭、装置を外したあとの白い斑点につながる可能性があります。
マウスピース矯正中に注意したい食べ方
マウスピース矯正では、基本的に装置を外して食事をします。
マウスピースを装着したまま食べ物を噛むと、装置が変形したり、破損したりする可能性があります。
また、マウスピースを装着したまま砂糖入りの飲み物を飲むと、歯と装置の間に糖分が閉じ込められます。
唾液によって洗い流されにくくなるため、虫歯のリスクが高まる可能性があります。
マウスピース装着中の飲み物は、基本的に水にしましょう。
食後は歯を磨いてから装着することが理想です。外出先などで歯を磨けない場合は、水でしっかり口をすすぎ、マウスピースも洗ってから装着してください。
帰宅後には、歯ブラシやデンタルフロスを使って丁寧に清掃しましょう。
矯正治療中の食後のケア
矯正治療中は、装置のない状態と比べて食べ物や歯垢が残りやすくなります。
食後は、次のような道具を使い分けましょう。
・通常の歯ブラシ
・矯正用歯ブラシ
・タフトブラシ
・歯間ブラシ
・デンタルフロス
・フロススレッダー
ワイヤー矯正では、ブラケットの上下やワイヤーの下、奥歯の装置周辺を重点的に磨きます。
マウスピース矯正では、歯だけでなく装置も清潔に保つことが大切です。
フッ化物配合の歯みがき粉を使用し、歯みがき後は何度も強くすすぎすぎないようにしましょう。
矯正治療中は虫歯や歯茎のトラブルのリスクが高まるため、糖分を含む食品や炭酸飲料を控え、丁寧な清掃を続けることが重要です。
虫歯ができると矯正治療はどうなる?
矯正治療中に虫歯ができた場合は、虫歯の場所や進行状態によって、矯正装置を一時的に外して治療することがあります。
その結果、矯正治療の予定が遅れる可能性があります。
また、虫歯が深く進行すると、神経の治療や被せ物が必要になることもあります。
矯正治療を始める前には、虫歯や歯周病の検査を行い、必要な治療を済ませておくことが大切です。虫歯などの問題がある場合、治療を終えてお口の状態を整えてから矯正治療を開始することがあります。
食べ物だけでなく「食べ方」を見直しましょう
虫歯のリスクは、甘いものを食べたかどうかだけでは判断できません。
糖分を含む食品を何度も口にする、飴や甘い飲み物を長時間とり続ける、就寝前に飲食するといった習慣によって、お口の中が酸性になる時間が長くなります。
虫歯を予防するためには、次のポイントを意識しましょう。
・食事と間食の時間を決める
・だらだら食べを避ける
・甘い飲み物を長時間飲み続けない
・食後は歯を磨くか水ですすぐ
・就寝前は丁寧に歯を磨く
・定期的に歯科検診を受ける
特に矯正治療中は、食べ物が装置の周囲に残りやすくなります。
ワイヤー矯正では硬いものや粘着性の高いものに注意し、マウスピース矯正では歯を清潔にしてから装置を装着しましょう。
東京日本橋クレア歯科・矯正歯科では、患者さまの歯並びや矯正装置の種類に合わせて、食事の注意点や歯みがき方法をご案内しています。
虫歯を繰り返している方、矯正治療中の食事やセルフケアに不安がある方は、お気軽にご相談ください。
【医院情報】
東京日本橋クレア歯科・矯正歯科
Tokyo Nihombashi Clair Dental & Orthodontics
住所:〒103-0024
東京都中央区日本橋小舟町8番 14号日本橋三越前アムフラット壱番館1階
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